2014年8月 のアーカイブ
タキトータルセラピーの瀧本えりです。
私は家のベッドに横たわり、ベッドの周りには私の大切な家族がいます。
息子や娘、そして、その子どもたち何人かが心配そうに、目を閉じている私を見おろしています。
部屋は薄暗くはないのですが、それほど陽がさしている訳でもありません。
そして今…
私は人生の最期の時を迎えようとしています…
心には、これまで生きてこれたことと
夫と共に過ごした時間と
私の元に産まれてくれた子供たちへの感謝の気持ちがあふれてきています…
そして私は、最後の力を振り絞って…
とても満ち足りた気持ちでこう言うのです。
「みんなのおかげで幸せだったわ…
あ・り・が・と・う…」
そして、この一言を伝え終えると…
私は静かに…息を引き取りました…
~~☆~~☆~~
驚かせちゃってごめんなさい!
これは、以前私が「前世療法」(催眠療法と言う心理セラピー)を受けた時に体験した、
いくつかある(と言われる)前世のうちの1つで、人生の幕を閉じる最後の場面です。
この時、セラピーが終わり、目を開けてから感じたのは
「あ~、私は今生きている人生を、こんな風に終わることを望んでいるんだな~。」
「こんな風に最後の時をむかえられたらきっと満足なんだろうな~。」
ということでした。
ところが、昨日。
私は、図らずも私の理想の最後のシーンを、義理の母に見せてもらうことになったのでした。
持病もあり、最近は食が細くなってきたり、横になっている時間が増えていた義母が突然、93歳で天寿を全うしたのです。
夜半に連絡があり、私達が病院に駆け付けた時には、かすかにあった意識でこちらからの声掛けに、うなずき・・・。
言葉にならないけれど、返事を返したい気持ちのみがかえって来るばかりでした。
が、それも束の間。
たった数時間で、まるで坂道を転がるように、義母はあっという間に旅立ってしまったのです(泣)
その間、病室には駆け付けた5人の子供全員と、それぞれのパートナーと孫たちがベッドの周りに集まり、
1人が手足をさすりながら名前を呼んだり
他の1人が声を掛けたり
頭をなでたりし
最期の時間を大切に、愛おしみながら過ごしました。
誰もが覚悟はしていましたが、せめて痛むことなく、苦しむことのないようにと祈るばかりでした。
そんな中…
あろうことか、私は義母のベッドの周りにいる、夫や儀兄弟達を見ている内に、ふと思い出したのです。
これって、あの時(前世療法を受けている時)に感じた、私の理想の最期と同じシーンが目の前に繰り広げられているということを!
「ちょっと…!!
なんで今そんな事を思い出すのよ!?」と、
正直その不謹慎さに怒れて来てしまった自分でした。
その後…とうとう、母は…。
帰り支度にしばらく時間がかかると言う看護師さんの言葉で、私達は病室を出ました。
義母の準備を待つ間。
私の頭の中は、何であんな事を思い出してしまったのだろうと、自責の念に駆られていました。
ところが…。
病院の待合のイスに座りながら、あること気が付いてしまったのです。
私の理想としていた最期のシーンで「ある事」が、どうしようもなく叶わないことに!
その「ある事」とは…
それは…
目も閉じて、話しもできなくなる、本当の最後の瞬間を迎える。
その直前と言うのは、今思うと義母はすでに、元気よくあの世に旅立つ準備に入っていたのです。
なので、今生での貴重な最後のエネルギーを、家族に
「みんなのおかげで幸せだった…。あ・り・が・と・う…」
の言葉を意識することや、口から声を発するエネルギーに向ける事はできないのです。
いえ、むしろ、その大切なエネルギーを、見守っている私達が奪ってはいけないし
逆に、感謝の気持ちを言葉にして応援してあげるべきなのだと思ったのです。
もう一度言います。
(と言うか、これは私自身に言っています)
人間って、最期の時には、テレビドラマでよく見る
「ありがとう…」と言って
ガクッ…。と首が横を向く。
あのシーンは無いのです。
と言うことは、もしもの時に、家族への感謝の言葉を伝えたかったなら。
その時は思い残すことが無いように、1度しかない人生の最期ではなく、
毎日が最後の日だと思って、日頃から言っておくことなのです。
思いがけず、義母から最期に教えてもらったこの学びに感謝しかありません。
心に刻んで過ごそうと思います。
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今日の質問
あなたは今日、誰に何を感謝をしましたか?
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PS:タキトータルセラピーは、今を一生懸命生きている。
そんなあなたをココロから応援しています♪
今日も長文をお読みいただきありがとうございました。
愛と勇気と感謝を込めて
瀧本えり
トラウマと言う言葉が、よく使われるようになって来たと思うのですが…
という記事を以前ブログにも書きましたが、
今日はNHKのクローズアップ現代という番組のサイトで、このような記事を見ましたのでシェアします。
==以下「心と体を救う トラウマ治療最前線」より
原因不明の体の変調 トラウマと深い関わりに関する記事
「なかなか症状が改善しない、うつ病や、原因不明の体の痛み。
その治療の鍵を握っていたのは心の傷・“トラウマ”でした。
これまで、戦争や大きな事件・事故に遭遇した時、心にできるとされたトラウマ。
そのトラウマをめぐり、新たな動きが出ています。
今年(2013年)、アメリカの精神医学会が、19年ぶりに診断マニュアルを改訂。
トラウマが、これまで考えられていた以上に幅広く、心の病に関わっているとの見解が示されました。
精神科医
「戦争体験だけでなく、日常生活の中でもトラウマを負い、心の病は発生するのです。」
そして、トラウマそのものの解消を目指す試みも始まりました。
トラウマを根本から治療することで、うつの症状や、さまざまな依存症を改善する可能性があることが分かってきたのです。
患者
「ここまで見事に消化するとは思ってなかった。
おお!終わった?みたいな。」
心の傷・トラウマは、私たちの心と体に何を引き起こすのか。
治療の最前線からの報告です。
原因が分からず、なかなか治らなかった体の痛みや、うつの症状。
トラウマに焦点を当てた治療で、こうした症状から回復する人が相次いでいます。
慢性的な頭痛に悩まされてきた、アスカさんです。
病院を転々とし、さまざまな痛み止めを処方されてきましたが、治りませんでした。
10年前、精神科でうつ病と診断され、今度は、抗うつ薬を使った治療を、5年間にわたり、続けました。
それでも頭痛は治まらず、うつの状態も悪化。
ついには、仕事に行くこともできなくなりました。
アスカさん(仮名)
「たぶん一番、死に近かった時期やね。
ほぼ、『死のう』しか考えてなかった時期ですよ。」
医師の勧めで、アスカさんは、あるクリニックを受診。
担当の臨床心理士が、アスカさんが育った環境について、聞き取りを行いました。
記憶をたどるうちに、子どものころに、過酷な虐待を受けていたことが浮かび上がってきました。
アスカさん(仮名)
「なんか知らんけど、(父親に)包丁突きつけられた…腹に。
すごい怒られて、たたかれて、日常茶飯事だった。」
幼いころ、実の父親から、繰り返し暴力を受けていたアスカさん。
恐怖のあまり、抵抗もできなかった体験が、深いトラウマになっていたのです。
◆トラウマからの解放 治療の最前線
脳の活動がアンバランスになり、心と体に異常を来します。
トラウマによって起きる問題への対処法として、最も広く行われてきたのが“認知行動療法”です。
患者は、つらい体験から、物事を悲観的に捉えがちになっています。
そこで、認知行動療法では、カウンセリングなどを通じて、脳の活動にバランスを取り戻し、トラウマが問題につながらないよう導きます。
今回、このクリニックでは、認知行動療法に加え、“EMDR”という方法で治療にあたりました。
◆トラウマ治療最前線 トラウマ処理とは?
トラウマ処理というのは、最近になって、進んできた治療法なものですから、まだ全部、分かってないところがあるんですね。
ただ、効くことは間違いありませんし、それから、効くということに関してのエビデンスも、だんだん出てきています。
トラウマ記憶というのは、普通の海馬記憶ですね、海馬にためられる記憶とは違うところにたまっているようなんですね。
そして、ふだんは思い出すことができないんですけども、何か、引き金によってバーンと出てくるという、それを処理するわけですよね。
(普通の記憶とは違うところに置かれているというのは、本人が思い出したくないから?)
いや、そうではなくて、思い出そうとしても、思い出せないのがトラウマ記憶ですね。
(ただ、突然出てくる?)
そうです。
(そして、それに苦しめられる?“フラッシュバック”のこと?)
そうです。
突然、子どもが暴れだしたりするのもフラッシュバックですし、それから、親から言われた、「お前は生きていく価値がない」というのが、自分の考えとして浮かんでくるのもフラッシュバックです。
(治療を受けたあとも、本人はトラウマを忘れるわけではない?)
トラウマを忘れるわけではなくて、むしろ、今まで思い出そうと思っても、思い出せなかったものが、きちっと思い出せて、しかも、その思い出したものがバーンとならないという、距離が取れるんですね。
それが、トラウマ処理のやり方です。
◆従来の治療法とEMDRの違いは?
従来のトラウマ処理のやり方というのは、認知行動療法の遷延暴露(せんえんばくろ)というやり方です。
これは、トラウマになっている事柄を焦点化して、それを何度も何度も繰り返し言わせたり、聞かせたりするわけですね。
そして、距離を取るわけです。
これですと、まず第一に、すごくつらいんですね。
それから、2番目に、子どもであるとか、発達障害の場合には、焦点化すること自体が非常に難しいことがよくある。
EMDRの場合には、特にそれを焦点化しなくても、漠然と思い浮かべもらうだけで処理ができるというところが、大きなメリットです。
(ことばにはしない?)
しなくて結構です。
(自分のつらかった感情や風景を、思い浮かべる?)
はい、そうです。
(それで、右、左と目を動かす、その動作を何回ぐらい行うのか?)
1回に20から30ぐらい、これをやるんですけれども、眼球運動をしていくうちに、いろんな記憶が浮かんでくるんですね。
今度、浮かんできたものを、またこうやって、それを手がかりに眼球運動していきます。
そうしますと、今まで非常に否定的な考えしか浮かんでこなかったのが、全体像が見えて、先ほどのあの女性のように、「自分のせいではなかった」という正しい認識になっていくわけです。
こういう、むだな興奮が、処理のあとに一応、消えてるわけです。
こんな具合に、なぜ効いてるのか、まだはっきり分からないんですが、確実に効果があると。
・・・以下省略
===転載はここまで
ちなみに、私の所でもカウンセリングの際、記事の中で紹介されているEMDRという治療法と同等な。
つまり、目の動きから脳に記憶されたトラウマ体験、感情が心や身体に及ぼしている影響を改善・解消する、ある特別な方法を併用しています。
体験したクライアントさんの辛い症状も実際に軽減されています。
つらい気持ちや症状をカウンセラーに話すだけ、伝えるだけでは解消しない心の傷、原因不明の身体の不具合(痛みやかゆみ他)。
積極的に改善すると決めて取り組むことで、
からまった糸がほぐれるように心が軽くなっていきます。
次にトラウマを解消するのはあなたの番!
今日も一生懸命生きているあなたを応援しています♪
*転記させていただいたNHKのサイトはこちら
「心と体を救う トラウマ治療最前線」